レッドウイング ポストマン3119使用レビュー:実用にて洗練された本物の高品質シューズ
レッドウイングといえば20年前に爆発的に流行ったアイリッシュセッターですが、レッドウイングはそれ以外にもたくさん良いシューズを作っています。高品質で分厚い革、ワーキングシューズメーカーということもあり抜群の耐久性、柔らかく高い衝撃吸収性を持つアウター/ミドルソール、100年先も廃れないであろうスタンダードで洗練されたデザインなど「本物」が持つ要件をすべて兼ね備えていると言えます。
ワンピースアッパーはプレーンですっきりとしたデザイン。使用している革の質も大変高いので、ミンクオイルをしっかり塗ってあげると、ゴアテックスも真っ青な防水透湿性を得られます。またフォーマルだろうがカジュアルだろうが嫌味のない華やかさで、足元からスマートにあなたを引き立ててくれます。
当然ですが革のカット、縫製、ソールの縫い付けも頑丈かつ丁寧に施されており、またヒールカウンター、革もエッジの処理もとても堅牢です。新品の靴を履くとガッシリ硬い印象で足に馴染むまではしばらく時間がかかりますが、いい靴というのはそういうものです。最初の一週間は靴ずれやマメなど、足のあちこちが痛くなりますが、痛くなったらすぐに他の履きなれた靴に履き替えるようにして、少しずつなじませていきましょう。1年も経てばオーダーメイドの靴のように、あなたの足にしっかりフィットしてきます。
ポストマンシューズのルーツは、その名の通りアメリカの郵便配達員が毎日履けるように設計されたシューズです。実用性、品質、耐久性、歩きやすさや控えめなデザインなど、とにかく質実剛健に作り込まれたシューズは車で言うところのベンツCクラスでしょうか。非常に好感のもてる存在感を放つ稀有なシューズです。
ソールも徹底してプレーン。山歩きよりも街歩きに適した柔らかめのソールです。アイリッシュセッターのクレープソールとほぼ同じ素材で、石のフロアを歩いてもコツコツ言わないタイプです。サイズ感はやや細身なので甲高幅広、日本のランニングシューズで27cmサイズの方はUS10(D)のサイズを選べばぴったりです。履いてみて少し大きいなと思ったら、市販の薄手のインソールを入れればフィット感がアップします。新品の状態では革がかなりしっかりしているので、まずかかとの上部、くるぶし部分など、革のエッジに当たる部分が擦れて痛いことがあります。この場合は靴紐をかなり緩めにして履くのがおすすめです。足先の部分はフィット感があり、じきに馴染んでくる印象です。かかとの高さはアイリッシュセッターほどではなく、やや低めで歩きやすいです。靴自体に重さがあるので、走る用途には向いていません。
また、ソールはグッドイヤー製法で靴本体と接合されているため、ソールが減ってくれば街の靴修理屋さんで交換することができます。交換できるソールはレッドウイング純正のソールから、ゴツゴツしたアウトドア用のビブラムソール、エンジニアブーツのようなかかとの高いタイプまで様々です。大体1万円前後で交換できますので、数年履いてしっかり足に馴染んだシューズを、ソール交換で新品のようにリフォームできるメリットは大きいです。
やや値が張るタイプのシューズですが、あらゆるシチュエーションに対応すること、品のある高級感で見る人が見れば「おっ!」となること請け合いです。あなたのシューズラインナップにひとつ加えるだけで、選択のグレードがワンランクアップしますよ!
■参考:ポストマンオックスフォード・レッドウイング公式サイト(USA)