CBR1100XXブラックバード〜ホンダの本気。
フラッグシップの気迫が伝わってくるプロダクトはそう多くない。スズキの隼、そしてホンダのブラックバード。
その後、様々なバイクが現れましたが、その印象は今もって変わりません。二輪メーカーとしては世界随一のホンダが、本気で飛ばしたブラックバードにはまだまだ褪せない煌きがあります。
〈すごいところ〉
- でかい。とにかくでかい。
- 戦闘機に通じるシャープで無駄のないデザイン。
- 抜群のポテンシャルをもつエンジン。パワー、吹け上がり、コントロール性、サウンド、どれをとっても永遠の一線級。
- しなやかでコシのある、チューニング不要の足回り。
- 高い防風性、大きなシート、守られ感のあるグラマラスなボディ。
- 明るいライトのデザインもまだまだ通用します。
- バーハンドル化すればポジションも楽。
- インジェクション車ならいつでもどんな時でも一発始動。
- 青がキレイ。チタニウムグレーは戦闘機そのもの。黒はワルそう。
- そしてもう一度でかい。馬を一頭飼ってるような所有感。
- こんなにすごいバイクなのに30万円で買える。
〈そんなにすごくないところ〉
- 熱い。超熱い。走ってても熱く、止まってるとさらに熱い。でもこれはシートに100均のメッシュシートを乗せておくと気持ち改善する。
- 燃費は11-15l/kmぐらい。ハイオクタン。
- 立ちゴケするとミラーの根元のカウルがかなりの確率で割れる。あと立ちゴケは防げない。
- 近距離ラン(5キロくらい)を繰り返すとそのうちクラッチが張り付く。おそらくエンジンが冷えている状態から温まる間、エンジン内に発生する水分が、蒸発して排出される前にエンジンを止めてしまうのでエンジン内が結露し、オイルと混ざってクラッチ板が変質して張り付く。これはどの大型バイクも一緒かも。
- テールライトが意味不明なタラコデザイン。我慢できずJOGやCBR600RR、954のテールライトを移植している人も多い。
- ノーマルのセパハンだと、ライディングポジションがツアラーというよりデカ重レプリカ。
性能とトレードオフな要素はいくつもあるので、ダメなところはないと言えばないが、それは私たちもとやかく言えないのが辛いところ。いいも悪いも、全てひっくるめてそういう存在なんです。凄みがあるから、立派にフラッグシップが務まってきたのです。
繰り返しますがこいつのオーラはすごバイクです。